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COLUMN コラム

公益財団の医療法人における人件費対策とは

どう対策するべき?


従業員の人件費を削減したいと考えている公益財団医療法人もあるのではないでしょうか。
人的産業である医療法人は、支出の大部分を人件費で占めています。
従業員を削減してコストカットをすることは可能ですが、人手不足は公益財団医療法人の経営に大きな影響を与えるため、闇雲に減らすことは危険です。
しかし、何か対策をしなければ負担が徐々に重くなってしまい、経営に影響を与える恐れがあります。
どのように対策をするべきかわからない公益財団医療法人もあるでしょう。
苦しい状況を回避するために、税務面から人件費増加に対する効果的な対策を知っておくことが大切です。
様々な方法がありますが、人件費増加におすすめの税制があります。
それは、所得拡大促進税制です。
これをうまく活用することができれば、負担を軽減することができるのです。


クリア要件について


所得拡大促進税制は支払う給与が増えたときに、増えた分に応じて15%から25%の税金の減額ができるというものです。
しかし、申請すれば適用されるわけではありません。
税制を利用するにあたり、クリアしなければならない用件があります。
一つは、賃上げです。
出資金1億円以上の医療機関と、1億円以下の医療機関で異なりますが、支払った給与が上がっていることを前提とした税制であるため、要注意です。
設備投資も要件に組み込まれています。
これは出資金1億円以上の医療機関の場合のみの要件ですが、給与を上げるだけでなく設備投資もしなければならないのです。
当期の減価償却費の95%以上の設備投資をしていなければ対象外となるため、気をつけてください。
出資金の額に関係なく満たさなければならない要件は控除税額です。
前期と比較して増えた給与の15%を税金から控除してもらえることになります。
しかし、控除には上限があります。
出資金関係なく法人税額の20%です。
他にも要件がありますが、適用されると税制面でのメリットを受けることができます。
簡単にクリアできる要件ではありませんが、税制面でのメリットを受けるためにも準備してみてはいかがでしょうか。