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COLUMN コラム

個人事業から公益財団の医療法人に移行するときの医療用機器について 

個人事業から医療法人へ移行する際は


個人事業から公益財団などの医療法人に移行しようと検討している人も多いのではないでしょうか。
法人化すると税制上の優遇措置が適用されたり、退職金を必要経費として参入することができるなどのメリットがあります。
しかし、公益財団などの医療法人に移行する際、個人事業の時の医療用機器がどうなるのか気になる人もいるはずです。
一般的には、現物出資や売買によって医療用機器を医療法人に移転します。
公益財団における医療法人を設立したとき、個人が基金拠出する場合は医療用機器の時価で医療法人に基金拠出しなければなりません。
この時の時価とは、帳簿価額などが挙げられます。
売買時にも帳簿価額などの時価で行うのが一般的です。
また、医療用機器を購入した際に借入を行なった場合は基金拠出、売買どちらも債務を医療法人に移行することができます。





医療用機器の移転時にかかるお金

個人事業から公益財団における医療法人に移行する際、できるだけお金をかけたくないものです。
しかし、医療用機器など事業用の資産を基金拠出したり売買した時の所得にも所得税が課税されるため注意しなければなりません。
しかし、帳簿価額など時価によって基金拠出を行う、または売買することで所得税がかからなくなります。
これまで、売買を行うときは特別代理人の選任が必要でした。
特別代理人が必要な理由は、院長個人と医療法人との利益相反取引となるためです。
しかし、平成28年9月に改正された医療法により、特別代理人の選任申請が廃止され、理事会議事録などを提出しなければならなくなったのです。
さらに、個人事業で消費税を支払わなければならない場合、医療用機器の売買にも消費税の支払い額が増加します。
医療用機器だけでなく、医薬品も同様です。
個人事業から医療法人に移行する際は医薬品も移転することになります。
個人事業の開始時に医療用機器を金融機関から借り入れて購入する人も少なくありません。
法人化に伴って医療機器の移行問題が発生しますが、専門家のアドバイスを聞きながら移行手続きを行うことをお勧めします。