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COLUMN コラム

公益財団の医療法人における吸収合併と新設合併とは

2つの方法は何が違う?


立ち上げた公益財団医療法人が、どこかの医療法人と合併する可能性はゼロではありません。
経営が順調でも可能性はあるため、合併に関する知識を身に付けた上で公益財団医療法人を設立することが大切です。
公益財団にも関係する医療法上では、合併の定義はありません。
しかし、一般的には2つ以上の法人が法的な手続きを経て1つにまとまり、消滅する法人の全資産を移転させて効果を生じさせることを言います。
継続する側の法人は全ての権利義務を承継しなければならないという決まりがあり、たとえ負債があっても継いでいかなければなりません。
消滅する側ではない場合には、よく状況を把握した上で、検討することが大切です。
また、合併には吸収合併と新設合併の2種類があります。
それぞれ特徴が異なるため、知っておきましょう。


流れも知っておこう


吸収合併は一つの医療法人に権利義務を全て承継させて、それ以外の法人が消滅するという一般的なものですが、新設合併は消滅する側が合併によって新しく法人を設立して権利義務を全て承継させるという違いがあります。
吸収と新設の違いを知った上で、ベストな決断をしなければなりません。
どちらの方法で行うかを決め、手続きを進めていくのです。
まずは、契約を結んで法人内部で決議を行います。
契約の締結には、お互いに資料を開示して、資産や負債を把握するのが好ましいです。
開示するときは必ず秘密保持契約を結んで、外部に情報が漏れないように徹底をしてください。
その後に承認する決議を行いますが、理事の3分の2以上は同意を得なければならないため要注意です。
認可手続きは、いくつかの書類を用意して添付しなければなりません。
次に、都道府県知事の許可を受けて、登記や債権者保護手続きをする流れです。
また、手続きだけでなくこれまで働いていた従業員や担当してきた患者さんへの対応もしっかり行う必要があります。
不安を与えないように運営母体が変わるということをきちんと説明してください。
このように、手続きも煩雑で守らなければならないルールが決められています。
専門家に相談しながら行ってみてはいかがでしょうか。