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COLUMN コラム

公益財団の医療法人における減価償却の方法とメリットについて

会計業務で耳にする言葉


公益財団などの医療法人の設立者や会計業務に携わっている人であれば、減価償却という言葉を耳にするでしょう。
これは、公益財団の医療法人だけでなく事業の運営に必要な資産を購入した時に行う手続きです。
時間とともに購入時よりも価値が減少する資産は、取得費用を毎年計上する会計処理のことで、PCや医療機器などの設備も対象になります。
会計処理の一つであるイメージが強くありますが、様々なメリットがあるのです。
メリットや方法を知り、公益財団を上手に運営してみてはいかがでしょうか。
例えば、医療機器を1000万円で購入したとき、消耗品を買った時のように購入した年に1000万円全てを計上するのではなく、10年間に分けて分散します。
分散の年数は問題なく使えると判断された耐用年数がベースとなるため、全てのものが10年というわけではありません。
また、同じ種類のものでも利用目的、状況が違うと耐用年数も異なるため注意してください。


方法とメリット


減価償却の方法は主に2つです。
一つは定額法、もう一つは定率法です。
定額法というのは、名前の通り毎年同じ額で計上するといった方法で、同額ずつ価値が減っていくと仮定します。
取得価額から残存価格を差し引き、耐用年数で割って計算しますが、この時の取得価額は購入時にかかったお金となり、残存は資産が利用できなくなった時の価格です。
定率法は、帳簿価格に一定の償却率をかけて計算します。
この時の帳簿とは買った時の値段から累計額を差し引いたもので、無形固定資産に対しては定率法が使えないため注意してください。
また、2年目までは定率法が多く用いられますが、3年目から定額法が多くなる傾向にあります。
減価償却のメリットの一つは、節税効果です。
経費として計上するため、計上するだけ利益が減少し課税も減るということになります。
また、会計上の利益が得られるというのも利点です。
なぜなら、売却額から差し引いた額を売却益と認識するため、資産を売却すると会計上の売却益となるからです。
実際に獲得できるものではありませんが、財務状況をよく見せたい時に大きなアピールとなるでしょう。