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COLUMN コラム

公益財団の医療法人で発生しがちな承継問題とは 

注意すべきポイント


公益財団などの医療法人を受け継いでもらうこともあるでしょう。
その際にトラブルが発生することが少なくありません。
通常、個人事業であれば廃業にして資産を引き継ぐ人がいても一旦、クリニックは閉じることになります。
公益財団などに移行すると、維持したまま受け継ぐことができます。
社員や理事を変えたとしても、個人クリニックのように閉じる必要がないのです。
そのため、手続きを行うだけでスムーズに進めていけるイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。
しかし、気をつけなければならない点があります。
公益財団の医療法人でよく発生する承継問題について知り、対策をすることが大切です。
一つは、隠れた債務です。
譲渡の対象になる資産は、自由に選択することができないため、債務などの負の資産もそのまま引き継ぐ形になります。
個人の場合は故人からマイナスの資産を相続することがあっても、事業を受け継いだからといって直接債務まで移動することはありません。
しかし、法人の場合は契約上では確認できなかったとしても債務を履行する義務があるため、後から知る可能性があります。



事前に対策を考えておくことが大切

医療事故による損害賠償や過去の不正請求の返還などといったリスクも隠れているかもしれません。
こういったリスクを最初から調べておかなければ後々、大きなトラブルまで受け継ぐことになるため、注意が必要です。
資金不足が発生することも、よく発生する承継問題です。
様々な原因でおきますが、持分返還請求には注意してください。
公益財団は持分がないですが、医療法人の多くは持分の定めがあります。
これは株式のようなもので、株と同じ扱いになります。
この対価は経営が長いほど高額になるため、引き継ぐことが困難になるのです。
それを回避するために、持分の価格を下げるために工夫をしてください。
このような承継問題が発生しないように、専門知識のある専門家などに相談をしてみてはいかがでしょうか。
事前にリスクに対する対処法を考えておくと、大きなトラブルに巻き込まれずに済むはずです。