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COLUMN コラム

公益財団の医療法人における病院経営指標とは

病院経営指標とは


病院経営指標という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
これは医療法人に関わってくることであるため、これから公益財団などを立ち上げようと考えている院長先生は理解しておくことが大切です。
病院経営指標が策定された目的は、公益財団などの医療法人が健全に安定した経営を維持していく上で、経営上の問題点を改善するだけでなく、中長期的な見通しの立った経営方針や経営戦略を策定することです。
公益財団医療法人が運営する医院の機能や規模、地域性を元に状況の実態を係数的に把握し、健全な運営に資するための参考資料として病院経営指標を策定しています。
これは平成6年度から開始されました。
病院経営指標の使い方についても知っておきましょう。


該当するグループを把握し、最小限の利益額を認識する


病院経営指標による分析は、適切な対象との比較から始める必要があります。
運営する医院がどのグループに該当するのか探してみましょう。
例えば、公的病院なのか、ケアミックス病院なのか、二次救急を行っているか、DPC適用病院なのかです。
次に、必要な利益額を認識し、経営が目標からどれくらい乖離しているのかを測る尺度程度の意味でおおよその数値を掴んでいきます。
必要利益はギャップを賄う利益+αです。
これは、減価償却期間と借り入れ期間のギャップから生じるキャッシュフロー不足を埋めるための利益となります。
算出する際は年間借り入れ返済額から補助金などを引いた年間減価償却額を差し引いてください。
通常、株式会社などは持続的成長が求められるため、目標設定は利益額が前年比の10%増しといった形で表現されますが、医療法人は非営利であるため、利益を求めてはいけないと思っている人もいるのではないでしょうか。
公益性を重視することはもちろん大切なことですが、運営をするためには最低限の利益を確保しなければなりません。
その額については様々な捉え方があり、院長先生によっても異なりますが、経営が安定して維持ができるための最小限必要となる額が基本となります。
乖離しないように適切な行動をとる努力が求められます。