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COLUMN コラム

公益財団の医療法人会計基準における関係法人との取引に必要な記載事項とは

義務付けられていること


公益財団などの医療法人には会計基準というものがあります。
平成29年4月2日から開始する事業年度より、一定規模以上の医療法人は新会計基準が適用され、公認会計士による外部監査計算書類などの公告が義務付けられました。
この対象になるのは最終会計年度にかかる負債額の合計が50億円以上、または収益がくの総額が70億円以上であったり、社会医療法人債発行法人であったりするもの、地域医療連携推進法人などが該当します。
これまでは決算書に関する表示基準はありましたが、具体的な処理基準がありませんでした。
しかし、公益財団などの医療法人の経営に透明性が求められるようになったため、具体的な会計基準が設けられ、表示しなければならなくなったのです。
義務であるため、間違った会計処理を行わないように注意してください。


透明性を確保するために


関係法人との取引に必要な記載事項というものもあります。
関係法人とはメディカルサービス法人も含みます。
メディカルサービス法人は業務が限定されており、医療法人と密接な関係を持つ業務が行われており、密接な関係だからこそどのような取引を行っているのか明確にすることが大切です。
記載事項については、関連当事者の範囲についてや、注記する取引の範囲についてです。
関係性を透明化し、適正化が重要であるため、毎年度、関係法人との関係を記載した関係事業者取引報告書を都道府県知事に提出しなければなりません。
これも医療法第51条第1項で規定されており、義務付けられているため必ず提出する必要があります。
取引が複数ある場合、注記する単位について契約単位に基づく取引の累計額で開示対象となるかどうかを判定することになります。
不動産賃貸借取引は建物の賃貸借契約や土地賃貸借契約など契約単位に基づく年間の賃借料総額などで判定することになるでしょう。
公益財団を適切に運営するためには専門的な知識も必要です。
記載事項を知っていても適切に記載しなければ義務を果たしていないことになります。
専門家のサポートを受けながら書類作成をしてみてはいかがでしょうか。