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COLUMN コラム

公益財団による公益認定の審査基準について 

公益認定の審査基準

公益財団法人は公益認定の審査を受けなければなりません。
公益認定の審査基準のポイントについて知っておくと、スムーズに公益財団法人を設立することができるでしょう。
公益認定における審査は、これまでの実績で判断されるわけではありません。
一般財団法人から公益財団法人への移行後の、事業と数値で判断されるのです。
移行後に行う事業に公益性があるか、どうかが審査基準となります。
また、公益目的事業比率や収支収支相償、遊休財産などの財務基準は公益財団法人の申請日の属する事業年度の収支予算書や期末の見込み資産、負債の数値によって判断されますが、過去の事業内容や実績で判断されることはありません。
しかし、過去の状況の説明を求められることはあります。
それは、今後、公益財団法人としての事業展開や財務的数値の参考材料になるからです。


これまでの実績ではなく移行後のビジョンが大切

公益性があると判断する際に、活動実績を求めてしまうと公益的な活動の促進を妨げる恐れがあり、定款や寄附行為、事業計画、終始予算などが公益財団の要件に適合しているかどうかを判断する方が適当であるとしています。
実績を審査基準にするかどうかについて、多くの委員が今後の活動を評価すべきだという意見を持っており、一般財団法人から公益財団法人の移行法人については、移行後の事業などにより判断する制度が提案され、平成16年11月に公益法人制度改革が発表されました。
そのため、公益財団法人の申請にあたっては、過去の歴史や伝統を受け継ぎながら、公益財団法人としての将来に向けたビジョンを、しっかり見据えることが大切なポイントになります。
公益法人制度改革では公益財団法人が行う事業の自由度は、旧制度と比較すると、格段に大きいです。
これまで行ってきた事業は、ニーズに合わせて廃止や、新しく追加することも検討しなければならないでしょう。
例えば、公益的な事業活動だけでなく、事業活動の対象を広げて不特定多数の利益に寄与する活動を主体とするなどです。
共益的、私益的な一般財団法人であっても、公益財団に移行を検討しているのであれば、社会に貢献するために事業内容を見直すことも必要になります。