出資限度額法人に移行すると


公益財団の医療法人の中で持分のある医療法人のことを経過措置型医療法人と言います。
経過措置型医療法人は払い戻しの問題が発生するため、出資限度額法人に移行する医療法人も多いです。
公益財団における出資限度額法人は、持分の払い戻し請求権や解散時の残余財産分配請求権が出資額に限定されている特徴があります。
設立してからしばらく経過している医療法人は出資当時よりも価値が上昇しているため、多額の払い戻し金を支払わなければなりません。
しかし、出資限度額法人に移行して出資額が限度とされると多額のお金を支払う必要がなくなるのです。
例えば、100万円の出資であれば公益財団における医療法人の資産額に関係なく、100万円の範囲でしか請求されません。
医療法が改正され、新しい医療法では出資限度額法人を新規で設立することができないため注意が必要です。
また、持分のない公益財団の医療法人が出資限度額法人に移行することもできません。





払い戻し金の基準とは

出資限度額法人における払い戻し金の基準は出資割合ではなく、出資時の価格です。
そのため、出資時よりも価値が大幅に上昇しても、多額の払い戻しを行う必要がありませんが、医療法人の財産が減少している場合は異なります。
例えば、100万円の出資を行い、医療法人の資産が50万円の場合は出資割合による分配が認められるケースがあるということです。
出資時よりも大きな価値がある場合は、出資割合による分配ができません。
経過措置型医療法人などから出資限度額法人に移行する際は定款変更が必要です。
定款変更は都道府県知事の認可が求められます。
相続問題と同時に多額の払い戻し金を請求されるといったトラブルも多く発生しています。
定款を変更するだけで特別な手続きは必要ありませんが、内部手続きが必要になるため、できるだけ早い段階で対策や移行を検討することが大切です。
一度、出資限度額法人に移行すると、逆戻りすることも可能ですが厚生労働省は好ましくないとしています。
出資限度額法人の特徴を理解した上で、移行を検討してみてはいかがでしょうか。