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COLUMN コラム

公益財団における事業比率が未達の場合 

公益財団における事業比率が未達

公益財団は、収支相償や遊休財産額、公益目的事業比率の3種類の財務基準をクリアしていることが義務付けられています。
しかし、この基準をクリアできてない公益財団は多くいるのです。
そのため、年度終了毎に行政庁へ提出する「事業報告等に係る提出書類」を作成する際に、問題になることがあります。
3種類の財務基準の中でも、収支相償が達成できていない公益財団は多いです。
達成できないからと認定取り消しと諦めるのではなく、事業比率が未達の場合、どのような対策が必要か考えましょう。
公益財団の事業比率が、毎年50%を達成できない場合は、法人そのものの構造に問題があるのではないでしょうか。
こうした事態を打開するためには、行っている事業を縮小するか、一部を公益目的事業に借り入れするなどの対策を講じる必要があります。
事業比率が未達になってしまう原因について知っておきましょう。


事業比率が未達になってしまう原因

公益財団は事業比率をクリアしていることが義務付けられていますが、未達となる原因について理解しておくことが大切です。
まず、公益目的事業の運営をする上で必要な設備や人材が確保できないなどの理由によって、休止や規模が縮小した場合が考えられます。
その場合の対策としては、公益事業に属する特定費用準備資金を新たに積み立てることです。
次に、未達になってしまう原因として考えられるのは、収益事業の規模が拡大した場合になります。
予想外に拡大するにあたって、公益目的事業が未達となってしまうことがあるのです。
収益事業が拡大した要因を、経常外増減の部に計上し、公益目的事業の計算から経常的な要因を除外することによって、基準を適合することができるでしょう。
そして、特定費用準備資金の目的外取崩を行った場合は、控除元となる費用が存在しないので、一時期的に公益事業に関する費用が縮小します。
目的外取崩によって公益目的事業比率が未達とならないように、取崩を行う時期に注意が必要です。
公益財団の運営では、事業比率が未達にならないように対策を行いましょう。