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COLUMN コラム

公益財団の医療法人における働き方改革の進め方とは 

公益法人も例外ではない


日本ではいたるところで働き方改革が叫ばれていますが、株式会社や合同会社などの一般企業だけでなく、公益財団における医療法人も例外ではありません。
中には、医師は特別な仕事であるため厳しい環境の中で働くことはやむを得ないことだと考えている人もいるでしょう。
逆に、医師不足を改善するなど工夫を行えば勤務環境も良くなるため、改善すべきだという考えを持っている人もいます。
60歳以上の医師はこの2つの意見に対して半々でしたが、若くなるほど改善すべきだという意見が多いです。
20歳代では約7割が改善した方がいいという意見を持っています。
このように、それぞれ考え方や現状は異なりますが、働き方改革の取り組みについて公益財団などの医療法人も考えてみてはいかがでしょうか。



平成31年から変わる法律

平成31年から働き方改革により、公益財団などの医療法人もルールが変わります。
例えば、時間外労働の上限規制です。
月間45時間、年間360時間など罰則付きの上限規制が導入されます。
これは医師を除いて適用されるルールで、医療機関の規模によって適用時期が異なります。
中小企業規模であれば平成32年4月1日からですが、それ以外は平成31年4月1日からです。
この時の、中小企業規模というのは、一般企業における中小ではなく、資本金や出資の総額が5千万円以下、または常勤務者が100人以下に該当します。
しかし、公益財団は持分の定めがないため、資本金や出資額というのはありません。
その場合は、医療法人全体の常勤務者の数のみで判断することとなります。
また、割増賃金率も平成35年4月1日から変更されるようです。
時間外労働が月間60時間を超える場合、割増賃金率を50%以上とするとされており、中小企業規模以外はすでに適用されています。
他には10日以上の年次有給休暇の中で5日間は毎年時季指定しなくてはならない、労働時間の状況を把握しなければならない、産業医の健康管理について勧告した内容を衛生委員会に報告しなければならないなどの法律があります。
働き方改革は公益法人に関係ないと考えずに、法律を守って取り組んでみてはいかがでしょうか。