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COLUMN コラム

公益財団の医療法人がMS法人を設立する目的とは 

MS法人とは


MS法人は、メディカルサービス法人の略称で、一般企業と似ている法人です。
法人形態は株式会社や合同会社ですが、医療法人のように医療サービスを事業目的とすることができます。
公益財団などの医療法人とMS法人の違いは、利益の追求です。
公益財団などは公益性が求められるため、利益を追求した事業をすることができません。
一方、MS法人は利益を追求することができます。
また、公益財団は公益認定を受けなければ設立することができませんが、MS法人は設立するにあたって特別な許可は不要です。
医療法人がMS法人を設立するケースも少なくありません。
その目的は主に3つです。
これからMS法人の設立を検討している人は、3つの目的について知っておきましょう。



3つの目的

1つ目の目的は、従業員の就業規則を分けるためです。
医療サービスを提供するにあたり、様々な職種の従業員を雇わなければなりません。
例えば、介護職員や清掃員、警備員などです。
10人以上雇用している場合は、就業規則を作成して労働基準監督署に届けなければなりません。
それぞれの職種によって有給休暇の日数が違ったり、手当、退職金などを区別する際、医療法人と直接雇用契約をするのが医師や看護師、その他の従業員をMS法人に所属させて就業規則を変えることができるのです。
2つ目の目的は、医療法人ができない業務を行いたいときです。
個人で開業している院長はどのような事業をしても医療法の違反にはなりません。
しかし、医療法人は医療法によって様々な規制があるため、行いたい事業ができないことがあります。
その際に、MS法人を設立して医療法人ではできない事業を運営することが可能です。
3つ目の目的は、法人税の節税です。
MS法人に業務を委託し、手数料を払うと医療法人としての法人税を節税することができます。
例えば、給料を分散できたり社宅の購入、軽減税率の適用、交際費の増枠などが挙げられます。
MS法人の設立はメリットがあります。
医療法人はMS法人を上手に活用することで、運営がしやすくなるのではないでしょうか。