株式会社リアルコンテンツジャパン|医療法人設立などの医療・介護分野の専門家

COLUMN コラム

公益財団の医療法人でのリスクを回避する方法とは

利点以外にも知っておくこと


公益財団の医療法人化することによるデメリットを考えておくことも重要です。
なぜなら、リスク回避に役立つからです。
事例を参考に、デメリットを少しでも減らす方法を考えましょう。
一つは売上の減少です。
公益財団のメリットに節税がありますが、税理士やインターネットサイトなどの方法でのシミュレーションはあくまでも参考程度に考えておかなければなりません。v なぜなら、節税対策で法人化したものの、逆に納税額が増えるという可能性も考えられるからです。
開業当初、安定して患者さんが来院するかもしれませんが、一方で、新規患者の割合が高く安定した継続患者の割合が少ない場合は注意が必要です。
売上が安定せず、節税対策が裏目に出ることもあり得ます。
施設状況を客観的に分析し、売上を維持できるのか否かを判断することが重要です。
安定した売上がある程度見込めるときに、公益財団化を検討しましょう。


理解した上で策を考えよう


二つ目は乗っ取りです。
個人と公益財団の最大の違いは、施設の管理者が誰かということです。
法人化すると管理者が「院長」から「医療法人」になります。
いわゆる「会社化」することと同義であるということです。
つまり、意思決定の際は、院長以外の人も介入することになります。
意思決定の際には1人1票の公平な投票になり、個人院のように院長の考えが診療所の意見というわけにはなりません。
ここで気をつけるべきことは、院長先生が信頼を落とさないことです。
役員が親族だけのケースでも、意見が対立し院長が除け者にされる可能性もあります。
それを回避するために、信頼関係を第一に考えて名簿も適宜メンテナンスしておくことが必要になります。
他には、法人化するとメリットのない分院開設や設備投資などの営業が多くなるため、注意しなければなりません。
特にハイリスクハイリターンな内容には慎重になってください。
このように、様々な医療法人にすることのデメリットや注意点がありますが大事なことはデメリットを理解した上で、リスクを回避する方法を考えることです。
全てメリットのみを考えるのではなく、正しく公正な情報を集め、適宜最適な判断を下すようにしましょう。