個人経営と一人医師医療法人の違い


公益財団における医療法人制度は昭和62年から始まった制度です。
それまで、公益財団における医療法人を設立する際は常勤の医師の人数制限があり、必ず3名以上の医師が常勤していなければなりませんでした。
しかし、医療法の改正により現在では、一人医師医療法人を設立することが認められ、一人でも設立することができるようになったのです。
公益財団の医療法人の多くは一人医師医療法人が多いとされています。
個人経営と公益財団における一人医師医療法人の違いがわからない人もいるのではないでしょうか。
2つの大きな違いは、設立方法や配当の有無、業務範囲、登記、決算書、会計年度、立入検査の7つがあります。
設立方法の違いでは、個人経営の場合は設立後に届け出ますが、一人医師医療法人は都道府県知事による認可が必要です。
配当に関しては、個人経営は自由ですが一人医師医療法人は平成19年から払い戻しができません。
業務範囲は、個人経営が診療所のみに対し、一人医師医療法人は有料老人ホームも可能です。
また、個人経営は登記や決算書の届け出が不要で立入検査がありません。
一方、一人医師医療法人は登記、決算書の届け出が必要で立入検査も行われます。
会計年度は個人経営の場合、1月1日から12月31日ですが一人医師医療法人は任意です。





一人医師医療法人のメリット

個人経営から一人医師医療法人に移行するメリットは税制上の優遇措置です。
個人は所得が高くなるとその分、税率が上がります。
しかし、法人化することで法人税が適用され税率も下がるのです。
また、医師の給料は法人から支払われることになるため所得が分散され、必要経費も認められるといったメリットがあります。
さらに、個人経営は1つの診療所しか運営することができませんが、一人医師医療法人は有料老人ホームも含め、数カ所運営することが可能です。
しかし、デメリットもあります。
例えば、収入が一定以下の場合は税務上の負担が増えることです。
交際費も限度額があるため、メリット、デメリットを理解した上で公益財団における一人医師医療法人を設立してみてはいかがでしょうか。