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COLUMN コラム

公益財団での立入検査の際に指摘された共通事項とは

適切に運営しているかどうかのチェック


公益財団も立入検査が実施されることがあります。
これまで一度もなかった公益財団は、どんなことが指摘されるのか不安に思うでしょう。
慌てることがないように指摘される共通事項について知っておくといいかもしれません。
共通事項の一つは、運営実態の確認です。
公益財団として遵守すべきことに関する事業の実態を確認します。
適切に運営していたとしても、3年を目安に全ての法人に対して立入検査を実施するスケジュールが立てられているのです。
運営実態の確認の中でも、よく指摘されるのは決算承認理事会と定時社員総会を同じ日に行っていることです。
法律上、計算書類などを承認する理事会と定時社員総会、評議委員会は15日以上開けなければならないとされています。
知らなかったというケースもありますが、指摘されたあとはしっかり守るようにしてください。
役員を選任する際に一括で決議している場合も要注意です。
複数人を一括で決議するのではなく、個別に行わなければなりません。


会計関係も要注意


会計関係も共通事項に含まれています。
例えば、財務諸表の勘定科目名を誤って使用していたり、精算根拠が不明な一定額を交通費や通信費として支給していたなどです。
公益性が求められる法人は、公益目的事業を行うために必要な経理処理や財産管理を適正に行わなければなりません。
これは、安定して継続できるということを担保することを趣旨としています。
他には、収支相償もチェックされるでしょう。
収支相償とは、事業にかかる収益が実施のために必要な適正費用を償う額を超えてはいけないという一つの基準であり、基本的には儲けを出さないようにしなければならないということです。
これは重要な問題であるため、検査の際にこの問題に当たることが多くあります。
また、収支相償は年度ごとに求められるわけではないため、黒字になる時があったとしても来期に事業拡大をするなどとして赤字になれば問題ありません。
他にも様々なことがチェックされるため、立入検査をしっかり乗り切るために専門家に相談をしてみてはいかがでしょうか。