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COLUMN コラム

公益財団の医療法人におけるM&Aを成功させるポイントとは

持分ありとなしでは方法が違う


公益財団医療法人がM&Aで取引をすることがありますが、これまで取引をしたことがない院長先生は、どのように進めていくべきかわからないこともあるのではないでしょうか。
ポイントを知らなければ失敗する可能性はゼロではありません。
また、個人開業時にM&Aをしたことがあっても、公益財団などの医療法人では手続きややり方が異なります。
M&Aを成功させるためにも、ポイントを知っておくことが大切です。
ポイントの一つは、持分あり、持分なしかで変わってきます。
現在、公益財団医療法人などは持分なしでしか設立することができませんが、平成19年3月31日までに設立された医療法人は持分の定めがありました。
持分ありのM&Aでは、出資持分を譲渡することで事業承継するという方法が用いられることが一般的です。
持分なしの場合は、それが利用することができないため、事業譲渡などの手法を用います。
会社を分割する方法も一つの選択肢としてあります。
これは、持分ありでは使うことができないため、持分なしの法人でしかできません。


人事と動向について


人事も重要です。
病院や医療法人のM&Aは、社員が入れ替わることになります。
新しい社員で社員総会を行い、理事や監事も新しく選出することになるのです。
医療機関で働く従業員は、出資持分譲渡の場合はこれまで通りの雇用契約が引き継がれることになりますが、事業譲渡という方法を用いる場合は、一度雇用契約を解除してから退職してもらい、再び雇用することになります。
他にも、医療業界によるM&Aの動向を知っておくことも大切です。
近年、医療報酬や薬価が引き下げられ、経営が苦しくなる医療機関が大手と取引する事例が増えています。
医療業界同士だけでなく、レンタカーやガス会社など他業種の参入も活発化しています。
積極的に買収が行われているということを知っておきましょう。
このように、取引を成功させるためには知っておきたいことがあります。
これらを全て行ったからといって必ず成功するというわけではありませんが、専門家に相談しながら準備をしていくことが大切です。