株式会社リアルコンテンツジャパン|医療法人設立などの医療・介護分野の専門家

COLUMN コラム

公益財団の法人保険における新しい税務処理のルールとは

新ルールについて


これから新しく公益財団医療法人の設立を検討している院長先生は、公益財団における法人保険について知っておかなければなりません。
なぜなら、法人保険に関して新しく税務処理のルールができたからです。
これまでは、節税商品として法人保険が人気でした。
特に全額損金や2分の1損金で返戻率が高いものが人気でしたが、2019年10月に税務処理のルールが新しくなり、法人保険の活用方法が大きく変わったのです。
節税のために活用しようと考えていた公益財団も、実現するのが難しくなるでしょう。
新しい税務処理のルールは、定期保険という名前のものに統一的なルールが適用されるということです。
解約返戻金のピーク時の率に応じて損金算入割合が決められます。
その割合は主に4パターンあるため、把握しておくことが大切です。


4つのパターン


一つ目のパターンは返戻率が50パーセント以下の時です。
この場合の保険料は全額、損金算入することができます。
また、解約返戻金を受け取ると全額が雑収入になるという特徴があります。
二つ目は返戻率が50パーセント以上70パーセント以下の場合です。
このパターンの中でも2つに分けることができます。
一つは、被保険者一人あたりの額が30万円以下の時です。
この場合は全額損金になり、複数名であっても、役員であっても問題ありません。
もう一つは保険料額が30万を超える時で、算入割合は3段階に分けて計算されます。
最初の40パーセントに当たる期間であれば60パーセント、始期から起算して40パーセントから75パーセントに当たる期間は全額、75パーセントを超える期間であれば164パーセントが損金となるのです。
三つ目は返戻率が70パーセントから85パーセントの場合ですが、これも3段階に分けて計算されます。
保険料額が30万を超える時の3段階と似ていますが、始期から起算して75パーセントを超える期間に関しては196パーセントの損金となるため注意してください。
四つ目は、返戻率85パーセントを超える時です。
解約返戻金のピークの割合が85パーセントを超えた場合のことですが、新しいルールはとても複雑であるため、わからない場合は専門家に相談してみてはいかがでしょうか。