株式会社リアルコンテンツジャパン|医療法人設立などの医療・介護分野の専門家

COLUMN コラム

公益財団の医療法人における開業時の消費税還付について

あえて納税義務者になるという方法


これから公益財団医療法人の設立を検討している院長先生もいるでしょう。
個人での経営が順調であれば、規模の拡大を狙って公益財団などの医療法人に移行しようと考えるケースも少なくありません。
設立するにあたって、はじめに申請方法などを調べたり、資金調達の方法を考えたりしていきますが、消費税還付についても知っておくことが大切です。
消費税は医師や歯科医師の収入のうち、社会保険診療収入と介護保険収入については非課税になっており、自由診療収入と雑収入は課税対象となっています。
公益財団医療法人の設立時は、消費税の納税義務がないのが一般的ですが、あえて納税義務者になることで消費税還付を受けることができるのです。
全てのケースに適用されるわけでないため、どのような時に受けられるのか知っておきましょう。


適用されるケースとは


消費税還付が受けられる可能性があるのは、多額の設備投資を行った時です。
戸建て開業、病院や老人健康保険施設を開設した時、MRIやCTスキャナーなど高額な医療機器を導入するなど多額の資金を投資する際は、あえて納税義務者になるのも一つの方法だと言えます。
また、自由診療の割合が高い診療科目でも適用になる可能性があります。
例えば、美容整形外科や検診センター、歯科医院などです。
皮膚科や耳鼻科、精神科など設備投資額が多額にならない場合は、課税事業者にならない方がいいケースがあります。
シミュレーションをして院長先生が有利になる方法を選択してみてはいかがでしょうか。
納税義務者になるためには課税事業者になる必要があります。
消費税課税事業者選択届出書という書類を提出することになりますが、3年間は免税事業者となることができないため注意してください。
一般的に、1期目は設備投資が多くなり、それ以降の期では大幅に減っていくため、2、3期目は届出を行わない方が有利です。
1期目の設備投資額がいくらになると3年間通算で有利になるのかどうかはシミュレーションをしなければ判断することが難しいです。
専門家に相談し、どの方法が有利になるのか検討してみてください。