株式会社リアルコンテンツジャパン|医療法人設立などの医療・介護分野の専門家

COLUMN コラム

公益財団の医療法人による非営利とは

利益を追求してはいけない?


公益財団などの医療法人は非営利の組織です。
そのため、利益を追求した事業は行ってはいけないと漠然と考えている先生も多いのではないでしょうか。
しかし、公益財団などの医療法人は利益の追求を否定しているわけではありません。
医療法人が求められる非営利とはどのようなものか、正しく理解した上で公益財団を設立することが大切です。
医療法人は非営利法人であることには間違いありませんが、営利目的の事業を行ってはいけないのではなく、余剰金の配当が禁止されており、組織の構成員に利益を分配することを禁じているのです。
そのため、利益の内部保留や医療を提供するにあたって必要な設備に投資をすることには問題ありません。
診療所のために所有している土地や建物があれば、その家賃を医療法人が支払うこともできます。
このように、必要経費であれば支出することも可能です。
全てが必要経費になるわけではないため、明確に線引きをする必要がありますが、規定を守っていれば経費として計上できます。


範囲内であれば問題ない


土地や建物の賃借料を経費として支払うことができますが、近隣の相場と比較した時に著しく高額である場合は注意してください。
また、MS法人との業務委託で不当に高額な委託費も禁止されています。
非営利法人であっても安定して経営を継続するためには、収益が必要です。
そのため、範囲に制限がありますが本来業務以外にも事業を行うことができます。
本来業務とは病院や診療所、介護老人保険の運営などが挙げられます。
また、病院内の敷地で行われている売店、自動販売機、駐車場業、通院している患者さんの搬送業務などの付随業務は本来業務の一環として認められており、定款に記載する必要がありません。
附帯業務も可能です。
これは、定款変更手続きをしなければなりませんが、本来業務に支障をきたさない範囲で行える事業です。
しかし、本来業務や付帯業務以外の不動産賃借業は禁止されているため注意してください。
基本的に収益業務は禁止されていますが、認定を受けた社会医療法人や特定医療法人は認められています。
このように、様々な決まりがあるため違反しないように適切に運営することが大切です。