株式会社リアルコンテンツジャパン|医療法人設立などの医療・介護分野の専門家

COLUMN コラム

公益財団の特定医療法人として承認してもらうための手続きとは

移行する際に知っておくこと


開業医から公益財団などの医療法人に変えようと思っている先生もいるのではないでしょうか。
公益財団などは個人開業にはないメリットがあるため、ある程度の患者数を確保し収益も安定してくると公益財団を立ち上げるケースも少なくありません。
また、医療法人にも様々な種類があります。
例えば、特定医療法人です。
申請するとどのような組織でも特定医療法人になれるというわけではありません。
いくつかの条件をクリアして承認してもらわなければならないのです。
その承認を得るための手続きの方法を知っておかなければ設立することができないため、スムーズに立ち上げるためにも、最低限の流れなどを知っておきましょう。
基本的に流れとしては、国税庁長官の承認を受けるために、行政手続きを行なって都道府県知事、厚生労働大臣による基準証明を受けることになります。
その際に1年以上の売り上げ、資産管理、議事録、定款、規程の整備も必要です。


注意点と要件について


行政官署には様々な資料を提出しますが、議事録や履歴書などの権利義務、事実証明書類は国家資格を取得している専門家以外の者が作成すると違法行為になるため、必ず院長先生自身ではなく、行政書士や弁護士などの専門家に依頼しなければなりません。
クリアすべき要件とは、様々な項目がありますが、病院を開設する場合と診療所のみの開設かによって異なります。
病院であれば40人以上の患者を入金させるための施設があることと救急病院である旨を告示されていることです。
診療所であれば救急診療所であることを告示し、15人以上の患者を入院させるための施設があることです。
他にも収入や運営の面で基準があります。
収入基準では、社会保険診療にかかる収入金額の合計が全収入金額の8割を超えていること、役職員1人あたり年間給与総額が3600万円以下であることなどが挙げられます。
運営基準では、親族関係のある者が役員を占める割合についてなどが決められているため確認してください。
このように、特定医療法人への移行は単なる税務手続きではなく、国税庁長官の承認を得なければなりません。
専門的な知識なども必要になるため、専門家のサポートを受けるのも一つの方法だと言えます。