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COLUMN コラム

公益財団の医療法人における家族経営のメリットとデメリットとは

どんな利点がある?


小規模の医院やクリニックは家族経営をしていることが多いですが、患者数が増え、収益も安定してくると規模を拡大するために公益財団などの医療法人に移行しようと考えることもあるのではないでしょうか。
公益財団医療法人を家族経営するメリットは、税金対策になることです。
公益財団などの医療法人は社員や理事を就任させなければなりませんが、配偶者や子供を就任させることができ、非常勤報酬というかたちで支払うことができるようになります。
非常勤報酬を支払うと所得分散になり節税対策になるのです。
一人一人の所得税、住民税の税率が下がり、一家の所得が上がるということです。
これは個人開業にはないメリットだと言えます。
また、運営のしやすさもメリットになるでしょう。
例えば、身内に業務を任せた方が新しくスタッフを雇うよりも軋轢が生じにくかったり、金銭面においても管理が任せられやすいという点が挙げられます。
自院のお金は自分、もしくは身内に管理してもらいたいと思う院長先生も多いのではないでしょうか。
家族経営であれば裏切らないため、安心して任せることができるはずです。


いいことばかりではない


家族経営の利点を上手に活かすことができれば、ストレスなく運営できます。
しかし、いいことばかりではありません。
デメリットもいくつかあります。
例えば、他のスタッフが疎外感を覚えてやる気を失ってしまう可能性があるということです。
身内の方が意思疎通しやすいため、方針などは家族内で決めてしまうことが多くなります。
そうなると他のスタッフの意見を聞く機会が少なくなり、疎外感を与えてしまうのです。
他者を受け付けず閉鎖的になると運営に悪影響を及ぼすこともあるため、周りの意見を聞くようにしましょう。
また、一度揉めてしまうと収拾がつきにくいというデメリットもあります。
身内だからといって絶対的に信頼できるとは限りません。
また、医院内の問題を家庭内でも持ち込むことになるため、お家の中の雰囲気が悪くなってしまう恐れがあります。
近い関係だけに一度関係が悪くなると、悪化しやすく、他のスタッフや医院内の評判に影響を与える可能性があるため、注意してください。
このようにいい点もあればデメリットもあります。
それを理解した上で検討しましょう。