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COLUMN コラム

公益財団の医療法人での不正対策とは

トラブルが起きる前に


公益財団における医療法人は公益性が求められます。
不特定多数の国民、市民の利益を追求するものであるため、不正があってはいけません。
しかし、不正が起きているのが事実です。
一度でも不祥事が発生すると、公益財団の事業に関わっている人や医療サービスを受ける国民、市民の信頼を失います。
公益財団法人は公益認定を受けなければ開業することができません。
そのため数年間の準備期間を要して手続きをします。
その後、認定を受けることになりますが、不正を起こしてしまうと、その手間や時間が一瞬で無駄になってしまうのです。
不祥事が起きたときの対応方法を考えておくことも必要なことですが、そのようなことがないように対策をしておくことが大切です。
では、どのような対策を行えばいいのでしょうか。
一つは、責任体制を整えることです。
何らかの理由で責任者が交代することがありますが、後任者が責任体制や責任の範囲についてしっかりと理解していなければ、不祥事が起きる原因となります。
それを防ぐためには、最高管理責任者は理事長とし、統括管理責任者や体制を明確にするために規定を制定しましょう。


適切に周知


規定を制定するだけでは不正対策としては不十分です。
現場の理解不足、認識のズレから誤った運用が行われる可能性があります。
そのため、教育や研修などを実施する際に、使用規定をしっかり説明するなど適切に周知することが大切です。
職務権限に応じて行動規範が明確に示されていないこともトラブルを招く原因になります。
これも、行動規範を整備して周知しなければなりません。
しかし、そもそも不正が起きる要因がどこにあるのか、どんな形で潜んでいるのかを把握していなければ十分な防止計画の策定をすることができないでしょう。
委員会などを立ち上げて、今後起きる可能性のある要因を把握し、対策を考えることが大切です。
また、防止計画を立てて終わりではなく、定期的に見直すことも必要です。
医療法人は患者の命を預かる重要な機関です。
国民や市民が安全に安心して医療サービスが受けられるように、専門家のサポートを受けながら環境や体制を作りあげてみてはいかがでしょうか。