株式会社リアルコンテンツジャパン|医療法人設立などの医療・介護分野の専門家

COLUMN コラム

公益財団の医療法人の事業承継にとって大事なこととは

育成期間も考慮しよう


公益財団の医療法人を設立し、そろそろ引退を考えている理事長もいるのではないでしょうか。
その際に、問題になるのが事業承継です。
任せられそうな人に全て任せよう、と簡単に決断できないものです。
公益財団の事業承継にとって大事なことを知った上で、準備を進めていきましょう。
事業承継は公益財団特有の問題ではなく、どの会社でも共通する部分があります。
最も大事なことは、経営から身を引くという消極的な姿勢ではなく、今後も医療法人が運営していけるように、しっかり計画を立てて行動することです。
その際に、注目すべきポイントが3つあります。
一つは、後継者の育成です。
誰に任せるのかが決まっていることもありますが、信頼できる人にバトンタッチをしたからといって、これまで通りうまくいくとは限りません。
なぜなら、すぐに今までの経営者の経験値に追いつくことができないからです。
また、親子間で承継しても考え方が違うこともあるでしょう。
一般的に、後継者の育成には5年から10年かかるとされており、医療の能力だけでなく財務マネジメンやリスク管理、統率力、そして人間性を磨いていかなければなりません。
いますぐにでも身を引いて、残りの人生を豊かに暮らしたいと思うかもしれませんが、育成する時間も考慮してください。


計画性と伝えるべきこと


ポイントの2つ目は、計画です。
医療法人という事業を引き継いでもらうことになりますが、大事なことは引き継ぐ計画です。
早い段階から準備しなければ、計画した時期に間に合わないでしょう。
病気などで余命宣告された時、遺言だけ残しておけば大丈夫だと考えていると、うまくいかない可能性が高いです。
自分が引退した後も安定した経営が続くように、計画性を持って準備してください。
3つ目のポイントは、人脈や経営のコツ、失敗談なども伝えることです。
多くの人は財産ばかりに目がいってしまいますが、マイナスな部分も引き継いてもらわなければならないため、これまでの経験は後継者に伝えておきましょう。
特に、資金調達は運営に大きく影響を与えるため、金融機関との付き合いかたを伝えておくことは大切です。