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COLUMN コラム

公益財団の医療法人による決算賞与の節税面でのメリットとは

注意すべきポイント


企業では期末や年度の業績によって、従業員に利益を還元することがあります。
従業員のモチベーションアップにもつながるため、取り入れている会社も多いでしょう。
一般的にはボーナスと呼び、夏季と冬季の2回に支給をしますが、同じように公益財団などの医療法人も、決算前に利益を還元する決算賞与を導入しているケースが多いです。
この決算賞与は従業員のモチベーションアップ以外に、どのようなメリットがあるのでしょうか。
一つは、節税です。
業績がわかっているため、所得が高くなる年度に出すことで、節税効果を得ることができますが、注意すべき点もあります。
原則、支給した日が事業年度内であれば、その年度に損金額に計上することになっています。
しかし、決算賞与は直前に決定されるため、年度内に支払いができているのかといった問題が発生するのです。
未払いを損金算入できないというわけではありませんが、要件をクリアしている必要があります。
例えば、支給額を受ける者全てに対して通知をすること、通知した額を決算の1ヶ月以内に支払っていること、未払いとして計上していることなどです。
損益に反映していなければ認められないため、記帳は忘れずに行わなければなりません。


利点をさらに活かすためには

節税のメリットを最大限に活かすのであれば、夏季と冬季のボーナスは低めに設定しましょう。
もちろん、従業員の理解は得ておくことが大切ですが、支給要件を事前に決めて制度を定着させるとスムーズです。
制度が定着していると、通知や経理処理も問題なく行うことができます。
また、支払いが1ヶ月以内と期限が設けられているため、それに間に合うように利益の予想はできるだけ早めに行うことをお勧めします。
数ヶ月前から予想をしておくのが理想ですが、難しい場合もあるでしょう。
その時は専門家と業績予測や税額の計算、額などを話し合える機会をつくると良いかもしれません。
公益財団などの医療法人は、個人事業よりも節税ができるメリットがありますが、さらにその利点を活かすために、決算賞与も上手に導入してみてはいかがでしょうか。
公益財団は様々な決まりがあるため、その範囲内で適切に運営していくことが大切です。