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COLUMN コラム

公益財団の新公益法人制度における3分の1規定について 

医療法人を設立するために法律を把握しておこう

医師として働いている方の中には、ご自身の病院を設立しようと考えている人が多くいるかと思います。
勤務医として働いて、技術や知識がついてきたため、そろそろ自分の病院を、と考えている人は、設立段階でつまずいてしまわないために、設立段階でしっかり知識を付けておく必要があります。
もちろん、法人設立のコンサルタントに任せるのが一番無難ではありますが、ご自身の病院の事を把握しておくことは重要です。
特に公益財団法人として認められるためには、様々な規定が有ります。
一般財団法人ではなく、公益財団法人として病院を運営していくことで、様々なメリットが有りますので、公益財団として医療法人を運営するための法律について把握しておきましょう。


役員の3分の1規定について

新公益法人制度には、3分の1規定というものが存在します。 これは、公益社団法人に関して、理事又は監事に三親等以内の親族が総数の3分の1を超えて含まれてはいけないというものです。
厳密には、三親等外であっても、制限される規定が有りますので、役員構成には注意が必要です。
公益財団は、基本的に不特定多数者の利益の増進に寄与するべき法人とされています。
しかしながら、役員や監事など、会社の中枢にいる存在が親族で固められてしまうと、それらの理事によって法人が支配される恐れが有り、監事が近しい親族の場合、監査機能が働かないというケースも有ります。
役員や監事が同一の親族で占められることによって、公益財団が、公的な利益に寄与しない方向へと向かっていくことを避けるため、役員の3分の1規定が存在しています。
なお、法人によっては監事が1名で親族の場合や、2名のうち1名が親族である場合は、3分の1規定には抵触しないということになっています。
総数が1名の場合は親族であっても抵触せず、2名の場合は1名の実親族であれば抵触しない決まりとなっていますので、実質3分の1を超えていますが、少数の場合はこういった決まりも有ります。