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COLUMN コラム

不認定処分される割合 

移行認定や公益認定の申請数

新たな公益法人制度が施行され、特例民法法人から公益財団法人などへの公益法人に移行認定の申請や、一般法人からの公益認定の申請は10000件以上あるとされています。
移行認定や公益認定の申請は、行政庁が民間有識者の合議制の機関に諮問し、その答申を得て、認定や不認定を行うといった流れです。
しかし、申請法人が認定法第6条に規定されている欠格事由に該当することを理由にし、不認定とする場合や、申請が形式上の要件を満たしていない場合には、行政手続法第7条に基づいて申請を拒否することがあります。
申請の拒否は、合議制の機関への意見を求めずに行政庁だけで処分を行うのが一般的です。
また、申請に対する処分が行われる前であれば、いつでも申請を取り下げることができます。


不認定処分になることは少ない

移行認定や公益認定の申請に対して行政庁が不認定処分を行った件数はわずかです。
平成20年度で内閣府から1件、21年度は都道府県計で2件、22年度では内閣府1件、都道府県3件など、20年度から25年度まで合計15件の不認定処分がありました。
不認定処分になる理由は様々ですが、たとえば、公益目的事業比率が50%を満たなかったなどが挙げられます。
移行認定や公益認定は公益目的事業と認められる事業の割合が50%以上であることが求められているため、規定を守らなければなりません。
申請段階では50%以上あった公益目的事業比率が、50%を下回ると、基準を満たさないとして不認定処分となることがあります。
移行認定が不認定処分になっても、移行期間内であれば何回でも申請することが可能です。
申請回数に制限はなく、行政庁より申請者に対して不認定処分の理由を包括的に示すことになるため、申請者はその理由について検討し、再申請ができます。
再申請の際に、前回の不認定処分が不利益になることもありません。
公益財団法人の設立を検討している場合は不認定処分にならないための対策が必要です。
たとえば、公益目的事業として認められるように、事業計画を改め、全体の公益目的事業比率を向上させることなどです。
しっかりと要件をクリアしていれば、公益財団法人として活動していくことができます。