公益財団と公益信託には違いがある

公益信託は個人や法人の資金を、公益活動に活用するといった点は公益財団と同様の社会的機能を果たしていますが、公益信託と公益財団は違いがあります。
公益信託と公益財団の違いを理解できていない人や、知らない人も多いのではないでしょうか。
公益財団は財産を搬出してできる公益を目的とする法人のことを言い、法人であるため、法人の理事などが機関として財産を運用し、公益のために使います。

しかし、公益信託は財産を持っている人が、受託者と公益信託契約を締結すると、財産が信託され受託者に帰属し、受託者が管理することになるのです。
公益信託と公益財団の違いは主に2つあると考えられており、1つ目は設定手続きについて、2つ目は運営コストになります。

2つの違い

公益信託と公益財団の違いの1つである設定手続きは、公益信託の場合は受託者が行いますが、公益財団の場合は委託者がつくるため委託者本人が行わなければならない違いがあります。
公益財団は株式会社のように設立登記を行えば簡単にできるわけでなく、主務官庁への許可申請などが必要であるため、時間も費用も掛かるでしょう。
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つ目の公益信託の運営コストが、公益財団よりも少ない違いがあります。
公益財団は長期にわたって運営しなければなりません。
そのため事務所や職員に係る運営コストは、基本財産の運用益に依存するところがあり、この基本財産はある程度以上大きい必要があるのです。
しかし、公益信託は契約で信託機関が設けられています。
比較的短期間で財産を切り崩し、公益のために使用することができたり、法人ではないため事務所をおいたり、専任の職員を雇う必要がありません。
そのため、公益財団とコストの面で比較すると、公益信託の方が費用を安く抑えることが可能です。
さらに、公益財団と比較して小規模の財産でも公益信託が設定できます。
また、公益信託のうち一定の要件を満たしているものは委託者については相続税や非課税、所得税の寄付金控除、法人税の寄付金の損金算入などの特典も受けることが可能です。