公益財団における特定費用準備資金とは

公益財団における特定費用準備資金と、資産取得資金の違いがよくわからない人もいるのではないでしょうか。
公益財団を運営していく上で、2つの違いをしっかり理解しておかなければなりません。
特定費用準備資金と資産取得資金は公益目的事業比率や収支相償、遊休財産の計算に関わっており、似ていますが大きな違いもあるため、注意しましょう。
特定費用準備資金と資産取得資金どちらも、将来の特別な支出にあてるために保有する目的拘束資金です。
そのため、積み立ては目的拘束を受けない流動資産から固定資産に、資産を振替えることであり、費用支出ではない点は共通しています。
しかし、本質的な違いは費用支出であるか、資本的支出であるかです。
特定費用準備資金は、将来の特定の財産の取得や改良に充てるために保有するので、将来の費用支出になります。
一方、資産取得資金は将来の資本的支出のため、本質的に異なるのです。

特定費用準備資金と資産取得資金の違い

公益財団における特定費用準備資金と、資産取得資金の取り扱いについても違いがあります。
遊休財産の算出では、公益財団法人の事業や業務用のための全ての財産が、控除対象財産扱いになりますが、収支相償を算出する上では公益目的事業のそれを問題にしているため、対象資金は公益目的事業に係るものだけです。
そのため、収支相償の計算では特定費用準備資金も資産取得資金も費用として扱われるものですが、公益目的事業比率の計算では費用扱いするものは特定費用準備資金だけです。
会計的な違いは、特定費用準備資金は利益性引当金になります。
一方で、資産取得資金は損益中性です。
特定費用準備資金は将来の費用であるため、いずれ費用化し、財産を減少させますが、資産取得資金は支出されても別の資産に形態が変わるだけであるため、損益は発生しません。
そのため、一般正味財産も減少しないのです。
特定費用準備資金と資産取得資金は遊休財産の計算をする上で、控除対象財産の1つとしてストックである年度末残高を問題にしています。
公益目的事業比率や収支相償を算出する上では、フローとしての収益、費用を問題にしています。
特定費用準備資金と資産取得資金の違いをしっかり理解しておきましょう。