公益財団法人の不可欠特定財産について

公益財団に関わる制度の一つに、不可欠特定財産があります。
公益認定の基準として、公益目的事業を行うために不可欠な特定の財産があるときには、その維持や処分の制限に関して必要な事項を定款で定めているものを不可欠特定財産と言うのです。
不可欠特定財産の例としては、美術品や文化的価値のある建物が挙げられるでしょう。
不可欠特定財産の目的は、公益財団法人の設立者や寄附者の意思を尊重するためのもので、公益目的事業を行うために必要な財産の処分を防止します。
財産の処分については、公益財団法人の自治に係るものであり、手続きを行えば不可欠特定財産から外すことも可能です。
また、公益目的取得財産残額を算出する際に、公益認定前に取得した不可欠特定財産は、除外することができるため、公益目的取得財産残額を小さくすることができます。
どの財産でも、不可欠特定財産として扱えるというわけではありません。
不可欠特定財産と記載されたものが、実際に不可欠特定財産に当たるかどうかの確認を認定審査時に行います。

不可欠特定財産における建物の修繕

様々な公益財団法人がありますが、多くの法人は定款に公益目的事業を行うために不可欠な特定の財産をこの法人の基本財産とする、などと定めているでしょう。
そして、別表に十数件を基本財産の不可欠特定財産として掲載しています。
建物を修繕工事することもあるのではないでしょうか。
定款で、維持及び処分の制限について定めており、修繕工事が公益目的事業を行うために不可欠な特定の財産の工事であれば、不可欠特定財産として計上することが可能です。
定款の別表に建物の表記のみが記載され、金額が入っていなければ修繕費は別表の建物であり、新しく不可欠特定財産としたものではないため、定款変更事由に当たりません。
定款変更でない場合には、会計上、建物の帳簿価額を修繕費用だけ増加させ、その全体金額を不可欠特定財産として財産目録に表示しましょう。
しかし、定款の別表に金額も表記されている場合には定款を総会の決議で変更し、届出しなければなりません。
不可欠特定財産とするかどうかは、それぞれの公益財団法人の意思で決まります。
建物などを不可欠特定財産としない定款変更も可能です。